介護職に就くなら気になる「手当」のはなし

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まずは処遇改善加算手当の仕組みを知る

介護職の収入を上げるための制度

処遇改善加算手当の概要

介護職の処遇を改善するために支給される手当を処遇改善加算手当と呼びます。少子高齢化の影響によって介護の需要は年々高まる一方で、介護職は給料が低いというイメージから人材が不足しています。そこで国が主導となり介護職の処遇を改善するためにこの制度を作りました。現在、処遇改善加算Ⅰを取得している事業者に対し、毎月3万7,000円の上乗せを目標としています。

どこから支出されているのか

手当の支給自体は事業所が行いますが、その元となる部分は利用者や国が支出しています。介護保険サービスに一定の率が定められており、利用者1人当たりの売り上げに対し金額が決定します。処遇改善加算にはⅠ~Ⅲまでのレベルが設けられており、所属する事業所がどの加算で算定しているのかはサービス利用票・提供票で確認可能です。
事業所に支払われたお金は、原則として従業員に支払わなければなりません。支払った後は、職員の人数や支給金額、どういった形式で支給したのかなどを市区町村へ報告する義務があります。そのため事業所はあくまで介護保険や利用者からもらったお金を手当として従業員へ支払う役割を担います。仮にこのお金を事業所が中抜きした場合は規則違反となります。

金額は事業所によって異なる

介護職として働いていても、事業所が支給要件を満たしていない、または要件を満たしていても届出をしていない場合、処遇改善加算手当は支払われません。また、処遇改善加算手当は均等に支給しなければならない、あるいは全員に支払わなければならないといった決まりはありません。そのため、役職や実績によって金額に差が生まれるケースもあります。極端なことをいえば、実績のある職員1人だけに全額を支給しても制度上は問題ないことになりますが、そういったケースはほぼないでしょう。
職場に対する貢献度は一概に勤続年数だけでは決められませんが、とはいえ10年以上働いている人と新人を同じ目線で語ることはできません。一方で、すべての職員が職場に貢献しているのも事実です。そのため、事業所独自の人事考課基準を設け、支給額を段階的に分けているケースが多いようです。

支給方法も様々

支給方法に決まりはないので、毎月の給料に上乗せして支給されるケースもあれば、賞与に上乗せして支給されるケースもあります。あるいは、各種手当として支給するケースもあるでしょう。介護職の収入が増えるという目的が達成されていればその方法は各事業所に任せられているので、処遇改善加算手当が支給される職場で働く際には支給方法についても確認しておきましょう。

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